新しい一年は

新しい年が来た…正確に言えば4月が

今年中学3年の私特に取り柄もなくて話していて面白くもないだろう

そんな私には新しい年新しいクラスは地獄に等しい

 

なぜいちいちクラス替えをしなければならないのだろうと

いつも思うくらいに

 

今年もその時が来たのだ…‥憂鬱だ

今年は人見知りが直るだろうか 独りはいやだな…

 

そんなことを思いながらとぼとぼ歩く

やがて訪れることも知らないで

 

着くとすぐ目についた用紙

クラス発表がのっていて 人だかりが出来ている

 「おはよう」 

 「あ うん おはよう」

いきなりで驚いたけれど単発をいれずにそう言う

彼女は去年同じクラスだった友達のはぎさん

人気ものなはぎさんは誰にでも話せる人 ちょっと尊敬するような子だ

私にはとてもできないや…‥

 「クラス一緒だといいね」

 「うん」

そうこうしているうちにクラス発表の用紙の前の人だかりは

いくらか人がひいていて 用紙を見ようと

顔を乗り出した

 「2組…3組…」

一つ一つ確認していく

 「あ あった」

 「何組だった? 」

 「5組だよ〜 うーん 一緒の…クラスではないねー」

 「そっか…‥」

 

 「あ みっけっ ゆうちゃんあれじゃない?」

 「本当だ」

6組…‥どうやらはぎさんとは離れてしまったみたいだ

 

 「はぎさーん」

何とも言えないほんわかした雰囲気の子がはぎさんのもとへかけて来た

 「おぉ? かいちょ〜おはようー」

 「おはよっはぎさん同じクラスだよ〜」

 「おぉーよろしく〜  んじゃゆうちゃんうちらいくねっ」

 「うん」

取り残された私はしかたなく自分の教室へ行く

 

入ると新しい独特のにおいがする 

教室にはすでに何人か集まっていた  …‥けれど友達はいない

 

そう何分もたたずに担任が来てあいさつした

 

「みんなおはよう 僕は担任の谷です 一年よろしくお願いします」

見るからに明るい先生で 情熱に溢れている先生

 

自己紹介とあいさつが終わると学校が終わって

不安に狩られながら 家に帰った